ハチの巣

ハチは刺すと考えがちですが、無闇に人を刺しているわけではありません。
ハチの種類や状況によっては巣に近付いただけで威嚇、攻撃してくる場合もありますが、普通の状態なら巣を刺激したり手で捕まえたりしないかぎり人を刺すことはありません。
巣を見つけても危険がないようでしたら駆除せずに見守るのが良いかと思います。
ハチも地球の生態系を構成する大切な一員です。
ハチは世界で10万種以上が知られていますが、人を刺すことで問題視されるのは、スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチなどごく一部の種類に限られています。
これらのハチに共通することは、女王バチと多数の働きバチがいて集団生活をするということ。
毒針は巣や自分を守るためのもので、ジガバチなアナバチなどとは違って狩りに使うことはありません。
ハチが集団で警戒攻撃体勢をとるのは巣に外敵が近づいたり攻撃を受けたと判断した場合だけです。
ハチの種類によって攻撃性の強いものから弱いものまでありますが、いずれにしても巣に近づかないことが一番の方法です。
巣から離れた場所で単独でエサ集めなどしている状態では攻撃性が少なく、そお~っと近づけば観察も可能です。
ただオオスズメバチなどが集団で樹液に集まっている場合は少し危険ですので、特に刺激しないよう気をつけてください。
またススバメバチ以外のおとなしいハチでもうっかり触れてしまったり衣服の間に入ってしまった場合には刺します。

スズメバチの危害

スズメバチは何もしなければ危害はないし、他の昆虫を捕獲してくれる益虫です。
春から女王バチが一匹で巣作りを始め、秋には大集落を作ります。
住宅地域でもほとんど毎年のようにスズメバチの巣が見つかります。
花や樹木に集まる昆虫狩りをしたり、ゴミに含まれるたんぱく質をあさったりします。
えさを探している状況では、追い払えば何ごともなく退散してくれることが多いですが、巣に近付くと集団で猛烈な攻撃をしかけてきます。
スズメバチの行動範囲は半径数百メートルから2キロまでと言われています。
全国では、毎年数十人以上のスズメバチに刺されて死者が出ています。
したがって素人が生半可な防備で成虫に向かうのは極めて危険です。
夏から秋にかけて野外活動なとを行う際は、スズメバチに突然遭遇する危険性のあることを念頭に置くことです。
スズメバチの攻撃性は種により大きく異なっています。
オオスズメバチとキイロスズメバチは攻撃性が強く、秋口に集団被害の原因となるのも主にこの2種が多いといわれます。
コガタスズメバチは比較的攻撃性が弱く、巣に振動を与えたり急な動きをしなければかなり近づいても 攻撃されることはありません。
ヒメスズメバチは巣を直接刺激しても刺すことはほとんどありません。
攻撃性の強い方から、オオスズメバチ、キイロスズメバチ、モンスズメバチ、コガタスズメバチ、ヒメスズメバチ の順になります。
しかしいずれも、ひとたび巣を攻撃したりして刺激を加えると一斉に攻撃してくるので注意が必要です。

スズメバチ

多くのスズメバチはバッタやセミなどの大型の昆虫を餌にしているので、それらの虫がいる自然豊かな環境でないと生息できません。
ところが、キイロスズメバチやコガタスズメバチは、住宅地や公園にも多くいるハエやハナアブなどの小さな虫を空中を飛びながら素早く捕らえることができる名ハンターで、街路樹や家庭菜園のチョウやガの幼虫もうまく探し出して、それらを餌にします。
また、空き缶の飲み残しのジュースや、家庭やレストラン等から搬出される食べ残しの魚肉や鳥肉なども大好物なので、街中でも食べ物には困らず生活範囲を広げています。
どちらの種のスズメバチも女王蜂は朽木の中で越冬します。
また、巣の外被は枯木の樹皮で作られるため、コンクリートだけの環境では生存出来ませんが、街路樹や庭等のある、一般環境では営巣場所にも困らないようです。
ハチの住処でいうと、コガタスズメバチは垣根や庭木の木の枝や家の軒下、モルタル壁などに営巣します。
キイロスズメバチは家の軒下、屋根裏、戸袋、ポスト、床下などのあらゆる空間に営巣します。
スズメバチの巣は大きいものでで直径20~100センチもあり、巣盤全体を外被で覆って球形をしており、乾燥や寒さにもある程度耐えることができます。

女王バチ

女王バチは秋に誕生し、巣を離れ朽木の中や暖かいところで越冬)します。
4月から6月にかけて, キイロスズメバチ、オオスズメバチ、モンスズメバチ、コガタスズメバチ、 ヒメスズメバチの順に出現し、単独で巣作りを始めます。
女王バチにはあまり攻撃性が無く、巣作りと産卵に専念します。
初期の巣では、外皮の模様はほとんどなくこぶし大ぐらいの大きさです。
最初に生まれた、働きバチも女王のみで育てるので小さめです。
働きバチは6月から7月にかけて羽化し、キイロスズメバチ、モンスズメバチなどでは広い空間を求めて引越しをします。
この時に、天井裏や軒下等に移動してきます。
秋になるとオスと新女王が出現し、交尾の後新女王のみが朽ち木の中や土の中で越冬します。
営巣期間は短期営巣型のヒメスズメバチは約4カ月、キイロスズメバチは約8カ月です。
他の3種はオオスズメバチ、コガタスズメバチ、モンスズメバチの順でこの中間に位置します。
はちの世界は、女系社会です。
ハチの毒針は産卵管が変化発達したもので、働きバチは全てメスです。
営巣場所は種により異なっています。
いずれの種類も巣の利用は一年限りで、翌年再利用されることはないのです。

スズメバチ

スズメバチとアシナガバチは,いずれもスズメバチ科に属するハチの総称で,我が国にはスズメバチ亜科3属16種,アシナガバチ亜科3属12種が生息しています。
いずれも1頭の越冬女王バチにより巣が創設され,最盛期には巣内に多数の働きバチがみられる。
生活史は1年限りで,営巣開始時期はアシナガバチの方が早く,4月上旬には巣作りを開始する。
8月下旬には新女王バチが誕生し9月には営巣活動を終えます。
スズメバチはこれより1ヶ月程遅く,4月下旬から5月上旬に営巣を開始する。
活動期間もアシナガバチより長めで,オオスズメバチやキイロスズメバチは11月末,時には12月まで活動します。
スズメバチとアシナガバチは巣の形状や営巣規模が大きく異なっている。
スズメバチの巣は巣盤が何段にも重なっており,外皮に覆われているのが特徴です。
営巣場所は土の中や樹洞,天井裏などの閉鎖空間から,軒下や樹枝など開放空間まで多岐にわたり,種により異なっています。
営巣規模は最も小さなヒメスズメバチでも育房数が200~400房程度になり,キイロスズメバチのような大型の巣を作る種では10,000房を超えることもあります。
アシナガバチの巣は一枚の巣盤からなり,外皮が作られることはなく育房が露出しています。
営巣場所は樹枝や葉の裏,軒下などの開放空間に作られることが多く,一部が戸袋や壁間などの閉鎖空間にも巣を作る。育房数は100房以下のことが多く,最も営巣規模が大きいフタモンアシナガバチでも1,000房程度です。

ハチ

ハチとはハチ目に属する昆虫からアリを除いたものの総称で,世界で12万種以上が知られています昆虫の中では甲虫に次いで大きなグループですが,大部分を他の昆虫に寄生するヒメバチやコバチなどの寄生バチが占めており,日本からは4,200種以上が記録されています。
ハチ目は広腰亜目と細腰亜目に大別される.広腰亜目に属するキバチやハバチの仲間は胸部と腹部が連続したずんどう型をしており,幼虫はいわゆるイモムシで,植物を食べて育ちます。
細腰亜目に属するハチの成虫は,胸部と腹部の間がくびれており,有錐類と有剣類に分けられる。
有錐類は大部分が寄生蜂バチで,昆虫やクモなどの卵や幼虫,蛹,成虫に卵を産み付けます。
有剣類の幼虫はほとんどが成虫によって作られた巣の中で成長する。
有剣類のうち狩りバチと呼ばれるグループは昆虫やクモなどを狩って巣に持ち帰り幼虫の餌にします。
一方,花バチと呼ばれるグループは,狩りを止めて花粉や花蜜を幼虫の餌として利用するようになりました。
有剣類の大部分は単独生活をしており,手で握ったりしない限り刺される心配はない。
人を攻撃したり,刺したりして問題となるのは,集団生活をするスズメバチ上科スズメバチ科とミツバチ上科ミツバチ科に属するハチで,全体から見ると一部にしかぎないのです。